皮脂の重要な働き

皮膚常在菌叢とそれらが作り出す皮脂によって普段は守られている肌。しかし昨今の清潔ブームのため、肌の上の環境はバランスが崩れやすくなっています。

 

スーパーや図書館など公共の施設の入り口に、アルコール消毒液が置いてあるのをよく見ませんか。以前はインフルエンザなどが流行る秋冬場だけ置いてあったものですが、最近では一年中見かけるようになりました。

 

アルコール消毒液を肌にすり込むとウィルスや悪玉細菌を減少させるのに効果的ですが、皮脂常在菌も死滅・減少し皮脂膜のバリアもなくなります。

 

皮脂膜がなくなると体内の水分も蒸発しやすい。加えて脂の膜で肌にかかる摩擦を逃していたのが、肌に直接摩擦の刺激が伝わるようになり肌表面の角質も剥がれやすくなります。

 

アルコール消毒液を使った後、手が粉をふいてガサガサになることがあります。粉の正体は剥がれた角質。もしその粉のふいた状態のまま肌を放置したら、紫外線も直に皮膚の内部にまで伝わることになってしまいます。

 

紫外線が皮膚内部まで到達するとメラニン色素が生成され、シミの元が作られます。皮脂膜は外部の温度変化を体の内部に直に伝わらないようにする働きもあるため、皮脂膜がないと暑い寒いなど温度変化が体内にダイレクトに伝わるようになります。

 

また皮脂のバリアもなく常在菌もいない状態が長く続くと、感染症や湿疹を引き起こす細菌・ウィルスが体の内部に進入しやすくなります。

 

他の皮膚常在菌とのバランスが崩れ、アクネ菌ばかりが優勢になると出来るのがニキビ。思春期にニキビが気になるからと、顔を頻繁に洗っているとときには逆効果になります。皮脂や常在菌叢に関していえば、清潔すぎるのも過ぎたるは及ばざるがごとしなのかもしれません。

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